夜が好きなうた/秋葉竹
 

 
  

夜になると
ひとりだからよかったと想う

トラックがゆきすぎる音が
けっこう近くで聴こえるようで
夜だから
静寂に穴をあけるように
サ──────ッ
って
アスファルトがタイヤを削る音が聴こえる

一台とおりすぎると
静寂が夜を覆う

あまりの静けさに
カーテンをあけて
窓もあけてみる
あいにく宇宙には
月くらいしかみえないけれど
キラキラと
地上の星々が
輝いているのがみえる

さぁ─────
って涼しい風が部屋のなかに
入って来たから
そうか
もう秋なんだなと知らされて

あゝ
ひとりでよかったって想う

しあわせの定義なんて
知りもしないけど
いまこの瞬間の
抜け出せない孤独だって
照らして掬ってくれる月光があれば
しあわせっちゃしあわせなんだよね








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