名は体を/
木屋 亞万
吐き出した言葉でできた自己像の
脇腹当たりのひとかけを
ジェンガのように引き抜いて
日なたで透かしてみたけれど
まだ濁ってる
劣化したプラスチック
傷だらけ
もっと夢とか
希望とか
ファンタジーとか
出て来いよ
ガラガラまわす抽選器
この心の穴からは
腐った暗い球ばかり
残り物の言葉を集めて
弁当につめれば
あまりうまそうじゃない詩が
今日もできあがる
人に聞かせるほどじゃない
置き場に迷う老廃物だ
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