自称詩人と台風/花形新次
 
自称詩人の肛門を
押し広げ
台風10号を吸い込ますと
自称詩人は前立腺を刺激されて
嬉しさのあまり発狂して
自称詩人音頭を踊りだす

自称詩人はここにいる
あなたの側に
さの、ヨイヨイ

やがて台風が温帯低気圧に変わると
快感も薄れて
淋しくなった自称詩人は
自分で肛門を刺激しながら
訥々と自称詩を語り始める

部屋の窓から
見える風景が
変わったように見えるのは
きみが大人になってしまった
からなんだよ
「さようなら
僕が好きだったきみへ」
大人のきみに
最早これっぽっちも用はないんだ

しかし、スマートフォンで書くのは
面倒くせえな
かと言って
わざわざパソコン立ち上げんのも
面倒だしな
書かなきゃ良いんだな
でも放っておくと
自称詩人が増殖するしなあ
自称詩人絶滅までは頑張んないとな
嫌だなあ


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