白昼夢/秋葉竹
たった、ひとつでいい
上手な恋がしてみたい
なんて想ったら
あたりまえみたいに泣けて来ないか?
わけもなく好きになるこころが恋なのに
それを器用な考えで
そのひとのことを好きになるなんて
損だとか得だとか、
上手だとか下手だとか、
狂った頭が恥ずかしげもなく
云い出したりしたら
その狂った頭を持ったこころでは
恋なんて
できやしないって
云っているんだよ
ほんとうに、そうさ
恋なんてしなくても
ひとは死にはしないから
恋なんてしょせんは
ただの人生における
白昼夢でしかないから
食事や飲み物や
本やスマホや
靴や洋服み
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)