お誕生日の刻印/
ひだかたけし
地平線から昇り来る
巨大な母親の顔が毎晩に
フライパンで私を炒めるの
そう言い遺し旅立った彼女の声
その残響 心に刻み込まれ保ちつつ、
僕は生き残り自らの巨大
混沌の時代に炒められつつ
魂を探り意識の普き大洋
深き輝き揺動の霊性を求め
今日に六十四と 、
この肉身の軌跡必然に歳を奇跡と刻む。
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