自己分析(2024/04/30)/森 真察人
 
力的であり、同時に賢い者なのだ。

 僕は平凡な人たちを軽蔑していた。差別すらしていた。マクドナルドで行儀悪く騒ぐ男子高校生たち、タピオカドリンク片手に撮った自撮りをせっせとSNSにアップする女子高生たち、彼女の尻を鷲掴みにしながら歩く下品なチャラ男。全員死ねばいい。いや、とっくに死んでいるのか。

 そんな僕にも恋人ができた。彼女は異常だった。雨の日には決して傘を差さない。なぜなら雨を感じたいから。クラスのすべての女の子の髪の毛を熱心に触る。なぜなら髪を触ると落ち着くから。彼女は同時に賢かった。その賢さは、異常さから導かれるだけでなく、彼女生来のものでもあった。定期テストでは前日一日の勉
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