ロックンロールが鳴り止まない/秋葉竹
るでイカれた絵本から飛び出した
両耳ピンと突っ立てたウサギちゃんみたいな
ふざけた可愛さで大笑いしながら
空気を斬るような、暗く激しい歌声で
失っちまった恋や、ままにならない人生を
証明するみたいに歌い狂うのさ
あの女王さまがこの街を歩く姿だけで
それだけでボクの心臓に
千本の黄色い針を突き刺してくれる
ボクの心にむかし灯った黄色い炎が
今も少しも静まらずに燃えつづけてくれる
今日だって、明日だって、いつだって、
許されなくてもかまいやしない、ボクは
そうして抗ってこの街を歩きつづけるんだ
つまり、ロックンロールが鳴り止まない
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