ゆめなかの夢/秋葉竹
 
とうとしている

空に響くメロディーは
あなたの愛したひとの歌声だろう

まだ年齢とし若い気高い魂のまま
美しくましろなその肉体を抜け出て
空へ上昇(のぼ)ってゆくだろう

やさしい微風かぜに吹かれて
あたたかい夜空を飛翔(と)ぶだろう

あたたかい夜空に
あたためられながら
そんなゆめなかにゆったりと揺れながら

あなたが守ろうとした
この
美しく素晴らしい世界は
きっと
立ち直ることができると想う

そして
そういった
すべてのやさしい世界に残された私
あなたにおいてゆかれた私は

やっぱりあなたを恋しく
想う
いつもあなたに出逢いたいと
想う
そんな
限りなく愚かなゆめをまだみてる







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