「淋しさとは」/
形代 律
淋しさとは
消えゆく炎の眩しさです と先日聞いた
ひとの言葉を思い出す
七輪で
ひとり肉片を炙っている
網のすき間から
火が時にやわらかく伸びるのを見ているが
すぐに消える
「消えゆく炎の眩しさ」
淋しさが 眩しさの消失点にあるのなら
わたしは寂しくないのだろうね
暗いだけの家路
宇宙では
惑星が流れ星を見ている
結ばれず
すれ違う
木星と土星のしずかな目礼
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