※五行歌 六首「いのちと共に在るだけ」/こしごえ
 
こういう時も
書くしかない
いのちの衝動を
熱く
鉛筆をにぎり



みんみんぜみが
一所懸命に
愛の歌を
歌っているのを
ただ聞いている私



どの道
最後を
保証されているので
どこに転んでも大丈夫
安心して生きよう



私が
生きていることに
意味なんか無いよ
私は
いのちと共に在るだけ



月光に
照らされて
あわい影
闇に解ける
私のこころ光る



青空の奥に
あの人の
面影を
見ると
飛んでゆく鳥
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