まにまにダイアリー?まつげちゃんとデジャブ/そらの珊瑚
 
に笑うんだろうな、と。
長いまつげが作る影をますます濃くして。

「あ、虹!」
私が虹を見つけて指さす。
「えっどこどこ?」
まつげちゃんは目を細めて虹を探している。
やっと見つけた窓硝子のむこうに浮かぶ虹は、人の眼にぎりぎり認識されるくらいな儚げな色で、今にも空に溶けそうで、まつげちゃんは「にじ、うっす!」と小さく叫んだ。
私はなぜかしゃっくりした。

 前にもこんな風に笑いあったことがあった気がする
 雨上がりの校庭やなんのへんてつもない路地なんかで
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