レコードの溝の数/ホロウ・シカエルボク
ど遠くまで離れることはない、無意味にはなりきらない、ということは少しばかり関係があるんだろうさ、並行し続ける影、並行し続ける雲、そんな風に視界の端に止めておくくらいがちょうどいい、こだわり過ぎるのは駄目さ、ただでさえ自由が制限されるこの無自覚な世界で、わざわざ自分でさらに強固な縛りを作ることは無い、詩がこの世に生まれて来たころには、そいつを教えてくれるテキストはなかったんだぜ、上等な後追いをしたいだけならそれでもいいんだろうけど、果たしてそれで満足出来るのかね?まあ、それでいいんなら別にいいさ、皆安易に認められたがるからね、自分がどれほどの程度かなんて考えることも無しにね、まあ俺に関係のある話じゃ
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