詩人がAIを倒す方法/完備 ver.2
 

(1-A) 良い作品とは何かを考えるためのサンプルとして、私の作品のなかから、優れている作品と劣っている作品をそれぞれ3つずつ挙げよう。ここで言う「優れている」「劣っている」は純粋に作者である私の主観である。数字は順位ではなく便宜的な記号である。


優れている作品1「coarser」

  かれからの手紙のなか
  砂埃のむこうを
  夥しい自動車が過ぎて行った

  何番目に僕がいたでしょうか
  と、かれが問う
  直前の
  ぐちゃぐちゃと潰された誤字を
  読むことはできなかったが

  わたしたち、と言えば
  規定される範囲が
  まだ、あるなら
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