やさしさトス/由木名緒美
 

程度の差をとれば法則性がたしかにある

一線を越えた被害者のナラティブストーリーには限界かある。記憶の乖離や現実錯誤や口に出せないほどの屈辱

もしすべての生活行為が悪魔に筒抜けになったら
悪魔は速度を上げて人間を操作し破壊することを可能にするだろう

もし神がすべての生活行為を見守ってくれたら
救いようのない社会の廃棄物のような被害者や犯罪者を魔法のように救えるのかもしれない

狂いそうな殺意に身をよじっていた頃、代償行為として頭の中で親を殺し続けた。現実に叶えないために脳内で叶えた。それでも現実に叶えたい気持ちが収まらず、溺れるように血眼で代償を探した

自分のこども
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