涙を、刺したい/秋葉竹
 





もう、
めんどくさいから云っちゃうけど

あたし、
涙に、刺さる詩が書きたい。


たとえばあるひとの詩は
そのタイトルからして
読もうと想わせてくれるし

読むと
微笑みながら
うなずかせてくれるし


たとえばあるひとの詩は
言葉がキラキラ踊っているから
悲しみや切なさを
オブラートにつつんでくれているし


たとえばあるひとの詩は
その言葉
あるいはその文字の
すべてが痛いくらい心に刺さるし

そういう
詩を
書きたくて
書きたくて
書いているんだよなぁ


なぜ、
こんなあからさまな希みさえ
もののみごとに
忘れていたんだろう?

なぁ~んてね、

あたしはただ、

ズブリッ!

って、ね?

ただ
刺したい、
だけなんだったんだ。


ハハ、
あんたの涙を、ね?








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