ふたりの少女と、通り過ぎ行く人々と/涙(ルイ)
 


いやいや 私は俺は違うと 
お怒りの方もおられるかもしれません
がしかし 我々人間は無意識のうちに そのボロ服を着た少女に対して
触れたくない近寄りたくない出来れば関わりたくない
というような頭が 本能的に働いてしまうらしいのです







隣の家からなにかが壊れるような大きな音がしました
夜遅くに子どもが火のつくような声で泣いていました
子どもがはだしのまま家の外で 何時間も放置されています
街中で電車でバスでコンビニでスーパーでファストフード店で
ものすごい勢いで子どもを怒鳴りつけている親がいます



クラスメイトから執拗な嫌がらせや暴行を受
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