ニンゲン/soft_machine
ため
名前も知らない誰かと
游ぐ夜の街の幾つかで
ゆっくり閉めた扉から
キラキラ降ってくる硝子片
(おくれた意識も)
そのひとつづつに映しこまれ
気がつけばまた朝陽の先に立ちつくす
決してなれないものに憧れ続ける
信じあえた友に先だたれ
家という空白の檻に囚われ
楽しい夢の見かたを忘れては
かたい礫を吐く
命がいつ折りかえすのかもわからず
こっそりどうぶつの絵を描いてほほえむ
・
カウンターの奥でキング牧師とマルコムXが並んで
生きることを考えている
チョークを握って賢治が咳をこらえている
赤い酒はどうする
自分に
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