「イットと呼ばれた子」/由木名緒美
の上から用を足すこともあり、里親の精神が病んでしまったそうだ。
けれどトリイ・ヘイデンのように「ガーベッジ・クラス」のこどもを、火事の中から人命を救出したかどで市役所から表彰を受けるような青年へと導く教育が、現実にみごとに達成されており、学ぶべき教訓は世界にたくさん散りばめられていると思う。
人間が、不可能を超えた可能性の先に希望を見出すことをやめた時、人間社会も本当の意味で終わりを告げるのではないだろうか。
小児性愛者に限らず、すべての犯罪や不幸は不遇なストレスから生まれることは科学的に断定してよいと思う。
実の母親に経血をなすりつけられ、糞尿をぬりたくられ、拷問のような
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