紅橋/
本田憲嵩
紅葉、
朱色の欄干にひらりと舞い落ちるもの、
かくじつに深まってゆく、
とうめいな秋の冷たさに、
その冷たさのまま燃えあがっている、
星型の、
からくれない、
しろいゆびさきでその紅を掬いあげて、
雪のようにとても冷ややかに映えている、
あなたのそのしろい手は、
実際にもとても冷ややかで、
それは、とてもたしかな冬の予感、
そして、手と手とのあいだで急激に燃えあがる、から紅の炎の星、
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