早朝、出勤前-観察者の端くれの説く、万物の変-/鏡文志
。
愛は変わってる。
憎しみと怒り純粋性を拒否し、無駄や無意味の中に、人を埋没させる。
夢は変わってる。
現実を飲み込み狂気の世界に人を一喜一憂させる。
ありとあらゆる欲望の拡大と、不都合性。万物は調和を保ちながら、思いやりと想像力に依って繋がりを保ち、綱引きのように、力比べをしながら、見えないルールで、引き分けを演じ続けている。
であるからこそ―――
海は分かってる。
自分がいなければ、あらゆる生命は生きながらえることは出来ないことを。
川は分かってる。
太陽に晒され、流され揺蕩いながら生きるものたちへの労りを。
湖も分かってる。
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