夏の自由研究/soft_machine
 
文を編み出せ
足音を聞けば体調が推理できるとか
考えなくてはならないものが増えてきた

山の奥に妙な男が住んでいる小屋があるらしいので
私と友だちは観察し侵入し手当たり次第に破壊する
生活が旧時代と新時代を確かに結び合せていたものを
夏に与えられた数々の自由は
狂ったように笑いながら
覚えたての汚いことばを使いきる前に
何か叫びながら男が現れ棒を振るってきたので
私たちの頭の中の地図を真っ白にして逃げていた

捕まっていたら何をされただろうかと
最近になって気になる
彼はどこか遠い国で銃を撃っていたかも知れない
あの夏の彼と
今日の私の叫びがとても似ているのだ




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