詩想・〈魔〉と〈魔〉*の真ん中で(思考・感情・意志)、五行歌借り/ひだかたけし
 
前の感情は
霊の快感の中で自己を失う。
冷たさがお前を硬くするとき
お前は痛みに自己を飛散させる。」



《生と死(意志)》

生きんとして気の
過剰になれば死に至り

死なんとして気の失せ
身投げすれば内なる真の恐怖蘇り

今に魔と魔の真ん中貫き息し生きんと

  *

「生が死と闘う
その場所でお前の意志は
霊の創造行為の中で働こうと望む。
生を把握するお前は
自己を霊の権力の中で見失う。
死の権力がお前を捉えるとき
無の中で自己を硬直させる。」

  ☆

狭間にて
真ん中にて  

  人 、只

真のヒビキヒカリ
放ち在り










*この二つの〈魔〉、具体的には、ルシファーとアーリマンのことです。

*「」内、ルドルフ・シュタイナー『秘教講義』(高橋巌訳・春秋社)より一部、作者により訳語を変え引用
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