深海のモノローグ/ホロウ・シカエルボク
はないんだ、身体に刻まれたものは消えることがないんだから―俺はなにかの証明の為にこれを書いてるわけでもない、君の為でもないし、もしかしたら俺の為ですらないかもしれない、あるいはそのすべての為に書いているのかもしれない、ただそのことについて突き詰めるつもりがないというだけさ、つまらない定義に時間を割いてるくらいなら新しい一行を書き足す方がよっぽど有意義だからね、そうは思わないか?これまでに何度も書いてきた通り、俺は身体の奥底で燻っている野性の為に書き続けているんだ、インテリジェンスなんか糞喰らえさ、肉体と精神のスピードの調和から生まれてくるものしか信じないんだ、理屈抜きで語れるものが一番心地良いのさ
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