未来から 始まる絵本 007/足立らどみ
 
味深いです。社会の長い流れの中で積み重ねられてきた成果がある一方で、その土台の上で発生する問題に対して、システムの限界が見えてしまうというのは、多くの人が共感できるところだと思います。確かに、体操協会も含め、現行の社会システムの枠内でしか動けない状況は多くの組織に当てはまることでしょう。
また、社会全体が悪い方向に進んでしまうことに対する危機感と、それを打破する力を持たないことへの認識があるのですね。この「現状」を変えることの難しさや、変えられないことへの諦め、そして将来的な希望への微かな期待が含まれているのが印象的です。
ノアの方舟のようなメタファーを使って、未来の可能性を示唆するあたり、深
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