※五行歌 六首「いつも初めましての」/こしごえ
 
人知れず
あなたと私の
さまざまな
感覚がある
いつも初めましての



鬼やんまは
林の陰を
すぅっと
とおりすぎていった
魂を乗せて



心地好い
風に
涼しさをおぼえた
たいせつな遠さを
目をつむり みつめる



こころは無限
からだは有限
だからこそ
いのちと生きてゆく




ああ
魂という
このいのちを
思うと
永遠は永遠の謎



あああぶらぜみを
よく聴くと
暑さに熱さを足して
いのちの熱を歌っているのだ
麦茶の氷がカラッとこたえる
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