第49回城戸賞二次選考通過作品シナリオ【銀木犀の樹の上で】改編稿?/
平瀬たかのり
を続ける教平。
教平「『ああお蔦さん、棒ッ切れ
を振り回してする茂兵衛のこれ
が、十年前に、櫛、簪、巾着ぐ
るみ、意見をもらった姐さんに、
せめて見て貰う駒形の、しがね
え姿の、土俵入りでござんす』――」
言い終えた教平、ゴシゴシ
と拳で涙を拭う。そしてキッ
と顔を上げる。
走り続けるバスの中、まっ
すぐ前を見ている教平。
(了)
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