Invisible奇候/あらい
い色彩を持つ差傘の賑わいだけ延ばして、何処かを浮かべ帯を引く。万物故に大柄のあとにして痺れ、窄んだ水母は輝き出る、そして逃げ腰の風紋。大通りに面したテラス席に座りこみ、しばし往来に視線を預ける。死神の名をこうしてもって想像します
引っ詰める髪を雑に解いて、落日と点滅する生命ひとつずらして、口にした敗は悪びれずに。あなたは普段 壊れやすい一礼をして、未練がましい手首ばかりがわぁと泣き顔を踏む。幸せを願えずどこか不幸をさずけてしまう所があります
〜かたしなぢ仄かやあい聲や、左右によろねくこどしかできづ〜 祖は頷く波風の欠けた姿勢のみ曝し、廃線に沿って正す。頬染める夏模様ばかりが一雨きそうで。な
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