Egg Shell(脆いが硬い)/ホロウ・シカエルボク
にした、そう、諦観すらも捨てた、諦観は床の上に転がって小石のような音を立てた、縦横無尽に歪む狂気の流れの中に歪でくすんだ様々な色の塊が見えた、出来る限りほぐしながら眺めてみると、そいつは俺の過去から抽出された感情の集合だった、感情だけで構成されたレコードだ、ほぐしている途中で興味が無くなった、それらはすべて見たことのあるものばかりだったからだ、まだそれが理解出来る程度には俺はまともだった、それから、美しい、完全な円の中でもの凄いスピードで回っている渦を見た、中心は常になにかを吐き出そうとしているみたいに真直ぐになにか煙のようなものが吐き出されていた、俺は声を上げてその中に突っ込んだ、身体がばらばら
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