Egg Shell(脆いが硬い)/ホロウ・シカエルボク
 
ばらになりそうな猛烈なスピードの中で、これが本当は正しいのだという気がした、叫びながら渦に巻かれていると中心が次第に近付いてきた、俺はピンボールの玉のように弾かれて飛び上がった、気付くと俺は机の前に腰を掛けて、動体視力の検査でもしているかのようにキーボードを叩き続けていた、詩はもうすぐ出来上がるところだった、俺は渦のスピードを思い出していた、肉体を解体してしまうのかのような猛烈な流れ、俺はそれが欲しくてずっとこんな風に生きてきたのだと、母親のようにその欲望を受け入れた、最後のフレーズを書き終えると俺はその詩を叫んだ、脊髄に響かせるみたいに震えながら叫んだ、その振動は脳天まで届き、脳髄に根を張ってい
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