夜中はアナタの時間/菜音
 
 深く深く落ちることだけを考えているだけなのに、上手いこと到達してくれないもどかしさ。肩までのしかかる温かさを逃さぬよう慎重に/慎重に。
 覚醒状態が鬱陶しい。
 またこれも何かを期待している予兆であり、甘く苦しい試練である。
 遥か遠く、忙しない貴方の歩幅を連想しては己に取り込み優しく包む。
 どんなに荒れた果てた時間があったとしても、断たれていても、ワタシの気持ちは変わらずして、ワタシがワタシでいるための栄養分はどこかで知らないところで精一杯生きている。
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