Sweet Thing。/田中宏輔
からなかったけれど、しばらく後ろに立って目が慣れていくのを待っていると、体格のいい、ぼくのタイプっぽい青年が一人いた。知っているゲイのおじさんが、ぼくの横に来て、「あの子、チンポ、くわえてくれるわよ。ホモよ。」と言った。チンポコとは違って、また、チンコとも違って、チンポという言い方は、なんだかすこし、下品な感じがすると思った。彼の体格は、おじさんの好みではなかったので、彼がぼくの好みであることを知っていて、その彼のことを教えてくれたつもりだったのだ。おじさんは、ジャニーズ系のちゃらちゃらとした、顔のきれいな、すっとした体型の男の子がタイプだった。ぼくとは、好みのタイプがまったく違っていた。だから、
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