Sweet Thing。/田中宏輔
 
していくのがわかった。ぼくは、自分が坐っていた座席の座部が音を立てないように手で押さえながら、腰を浮かせて、彼の隣の席にゆっくりと移動していった。彼はそれでもまだスクリーンに見入っている振りをしていた。見ると、彼の股間は、その形がわかるくらいに膨らんでいた。ぼくは、自分の左手を、彼の股間に、とてもゆっくりと、そうっと伸ばしていった。中指と人差し指の先が彼の股間に達した。そこは、すでに完全に勃起していた。やわらかい布地を通して、触れているのか触れていないのかわからない程度に、わざとかすかに触れながら、まるで、ふつうに触れると壊れてしまうのではないかというふうに、やさしくなでていくと、勃起したチンポコ
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