永遠の翌日/カワグチタケシ
だ
とわたしには思われる
自由であることを
やめようとしなければ
それで十分なのだ。
金持ちであっても、
貧乏になっても、
わたしはいつでも自由でいる。
ただ、あの国、あるいはこの国で
自由でいるというのではなく、
地上のあらゆるところで
自由でいるだろう。
夜光虫が夜のビーチに打ち上げられている
渇望に苛まれるとき人間の時間は有限ではなくなる
僕らの海を距離は超えられるのか
めいめいがばらばらの朗報を待って
永久凍土に立ちつくし
唇を噛んでいる
その足跡に
杖の音が重なる
屋根のない部屋に
乾いた砂が注ぎ込まれる
雨が砂を濡らすと
夜のあ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)