ねじまき鳥/
藤原絵理子
底から見上げる空が
暖かなセピア色に溢れたお茶の時間を
明日への希望に掏り替える
間抜けな踊りを踊って
髪を揺らすのはアデランス
近くに推しの人がいるから笑ってはいけない
だから詩をつくる
処女の生き血を啜っていた
バートリ・エルジェーベトを真似て
若い男の子の生き血を啜っている
夢みていることを自慢げに開陳する
幻の若さに縋りついている
そんな老人は好きじゃない
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