夢の変容/soft_machine
 
思い出が 目をさます

空き缶をつぶした灰皿にあふれ

かなしみに追いかけられていたあの頃

藍色の水たまりから空にこぼれ

にくしみに追いつめられる前の日

あの子に 今度こそ告げる

きちんと さよならと

思い出が 目をさます

人を愛すること 憎むことをおぼえ

それらを忘れる術を身につけ

井戸ふかく沈めた

時おりふたを揺らしもするが

耳をふさげばいい

土をかぶせてもすむ

しずかに眠りについたはずの思い出が

ふいに きまって夜

波のようにせり上がってくる

それは丸い草原や

別れの窓になって

小川
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