万華鏡 2023/10/26/星染
 

そこにいるあなただけのもののようでありながら、
なにかもっと意味を持ったお祝いの日であるようにも思います。

わたしたちをかつて繋いでいたあの狭い場所は、
それがいまのここであること以外にはなにも変わっていないことが、
憎くもありささやかな幸運でもあるということを、
最後の砂が落ちるとき、適当な答え合わせのようにつぶやいて、
窓の外では、季節はずれの雪、
それでも季節外れなことばかりしていたような、なつかしい寒さ、
目の端で光った星の跡ばかりを追っている。

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