異端シャレ問/菊西 夕座
 

異端シャレ問の黒い影がついにオラの詩にも忍びよって喉元を強くおさえつけた。
・・・・・・しゃ、しゃ、しゃれべない、とようやくオラはどうにか自白すた
シャレべないとはいかにも結構な苦しまぎれの抗弁だが事実はちがうと影がゆれた。
・・・・・・右に左にオラの頭も揺っすられていぐうぢにすっかり頭はアっタマった

いかにもお前のあたまはあったまったようだがこの手は冷たいままだと影が青ざめた。
・・・・・・すだいにオラの締めつけられた首も砂時計のまんなかそっぐり括れていった
たしかにお前の首はくびれているがこのクビキを緩める気はないと影が力をこめる。
・・・・・・ついにオラの意識の砂はうすれていってンもう「圧すな」と天に祈るばかり

異端シャレ問の責苦にあって最後までシャレを押し通す気のなかったオラは火に焼かれた
・・・・・・どうしてそうまでしてお前はこだわりつづけたのかと風が灰に入った
オラはもうこだえるかわりにシャレこうべを突き返して天に元からだべなとうべなわせた


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