熱い痛み/秋葉竹
 



風のことなら風使いに聴けだなんて

なんて安易で甘ったるい考えなんだろう


僕は宇宙の心の底が知りたくて

風の声を聴きたくなったけれど

だからといって

風使いに聴こうだなんて想わない


つぎつぎとこみ上げてくる

想いや希いや嬉びや哀しみも

全て風に吹かれて

あの山の向こうへ飛んでゆくんだから


それは誰にも止められない

黄金の道をゆくみたいなトンネルだから


夜に風の声を聴いていると

寂しくて死にたくなったりするだろう?


その気持ちを語ることができる相手が

君の好きな人だと思うんだ

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