この、どうしようもある僕らの街を/秋葉竹
この、
どうしようもある
僕らの街を
僕らは、
なないろのちいさな泡になりながら
すこしいかりながら
風に巻かれて
飛んでゆくんだ
それだけが
この、
どうしようもある
僕らの街の
生きてるあかしの
息づかいになるはずなんだから
ほら、
闇の中の
未来の的を射止めることも
口笛吹きながら
カンタンに
できちゃうぜ
口笛がド、ヘタクソなのは
ご愛嬌だけどな
諦めることだけは
よう
しない
これは真顔でいい
視線を逸らさず
云う
やるせなさやせつなさなんて
まだ
よくわかんないや
ただ
この、
どうしようもある
僕らの街を
僕らは、
よごれてしまった嘘になりながら
すこしわらいながら
風に巻かれて
飛んでゆくんだ
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