MODEL/ひだかたけし
 
苦しみは
雨に濡れた窓辺に
ひとまず置いて 

 折り重なり咲き開く花々
 僕らは より深く親密に

アナタにモデルは居なかった
アナタのモデルはアナタ自身
なのになぜ僕ら、外に誰かに
モデル求め写し取るのだろう?

 苦しみも楽しみも
  個々人のこと、それら
 自らの内に従容と引き受けて

折り重なり咲き開く花々
今絶頂にして
生命力宿るひとつ、ひとつに

僕らより親密に
折り重なり咲き開く花々の
イノチのチカラの褥に横たわり
安らぎしっとり憩いながら

独り、独りとして自立し

自らの内にのみモデル求め

理想を理念とし 理念を理想とし

進みゆく日々に亀裂 絶えず不断に入れ

うっすら雨降る明るみに浸りヒカリのなかへ

輝きのヒカリのなか見入り見入られ魂に貫かれ

歩んでいこう 、

時代を包むひとつの神性 しっかり見据えながら



戻る   Point(2)