灯りがついて、霊が消えて、灯りをおとすと、レイが現れる/菊西 夕座
――詩的であるということは存在をやわらげること。
いまそこに、照明とわかれたレイがいた
「おレイをいわなければならないね」
そのレイではないが、失レイしたらしい
「まちがったレイをしたなら正しいレイとは」
正しいレイとはすなわち幽レイのことである
「幽レイとはレイのあのすりぬけるやつか」
すりぬけるやつであるがレイのレイではない
「レイのレイではないレイとはどんなレイか」
レイのレイと、あのレイにつかうレイではない
「あのレイにつかえないレイとはどのレイか」
どのレイかとあえていうならば幽霊である
「幽レイとはレイのあのすりぬけるやつか」
確かにすりぬけるやつだがアノ
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