夕焼けのうた/秋葉竹
 
ろう


むかし
あなたとふたりまっさおな海で
泳いだ夏を
なぜか想い出したよ

パラソルのした
夜を楽しみに
ちいさく祈るあなたが組んだ両手が
まるでいちりんの花みたいに
まっしろだったから
その貴さを
感じさせる
その姿に
無邪気にみ惚れてしまったことを


すべては
はじまり
はじまりは
おわり
そして
夢の中の夕焼け小焼けも
ときとともに消えてゆく

ときとともに
すべては
はじまり
はじまりは
またときの流れをえらび
ときは流れ流れ
そしてときはまた
はじまりのはてに
おわり
おわる








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