意思またぐ魂(回文)/水宮うみ
 
足す、春の二乗。四時に乗るバスだ。
たすはるのにじょう よじにのるばすだ


理科「あたし、数を透かした明かり」
りか あたし かずをすかしたあかり


筒、いくつも歪むおむすび持つ。食いつつ。
つつ いくつもひずむおむすびもつ くいつつ


自己批判、不思議。泣き自分は庇護し。
じこひはんふしぎ なきじぶんはひごし


太鼓だ。憩う時、月と動いた恋だ。
たいこだいこうとき つきとうごいたこいだ


Cの五乗。逢う夜、死後の石。
しいのごじょう あうよしごのいし

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