くれないの風のうた/秋葉竹
 
だって信じてる
少しあたたかいだけのキスもしたことだし
.

みていたあたしたちは
蘇るストーリーを読むように唇を読む
ほんとうの心はむろん読めやしない


遠い想い出というか過去の煌めきというか
愛おしいというか抱きしめたいというか
あたしたちはいつだって立ち止まらなかった


生きることに苦痛なんて伴わないと
あたしだけをみつめる瞳のなかの
静かな炎の色は熱いけどとても穏やかで


君だけをみつめているあたしの
おもわず吹き出しそうな笑い声みたいに
すこしアッチ系の愛情色を滲ませているんだ


この聴きとりにくい歌をヘタなコメディと
嘲笑って笑い飛ばしてくれてもいいけど
最後まであたしたちは紅の風だったよな









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