五行歌、水の辺にて/ひだかたけし
 
茫洋と祈っている
あなたの声の
哀しげ透きとほる異様、
覆い包み込む
水の辺 


水の辺に
憩う恋人達の
時に時の溶解し、
熱情溢れ流れ
嬉しさ異様な迄


ノイジーにロジカルに
生動する思惟の群れ、
水の辺に辿り着き
尚も蠢く異様、
肉から魂に木霊し




戻る   Point(5)