独り言/たもつ
 


風、そして風の鼓動
空の欠片を集めると
それはいつも爪に似ていた
窓だけが知っているわたしの形
初雪が観測された朝
静かに紙で指を切って
独り言のように
痛いと思った





(初出 R6.1.13 日本WEB詩人会)
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