コードネーム/狩心
瞬の創造の断片に閉じ込められて
楽しいはずだと、自らを慰めている
価値があるはずだと、自らを慰めている
知を含む快楽を肯定し、
自らは 少しは 世界を理解していると
錯覚している 自らは 本来変容しない石であるのに
比喩の光によって 鮮やかに変容させてもらっていると
錯覚している 私達は本来何も書かれていない 石版のようなもので
自らを傷付けて 文字を彫り込もうと必死で
その文字を光の角度の陰影で 少しでも 趣深く見せたいと 必死で
本当は 生も死も存在しないのに
生命であるふりをしている 声明
空間を永遠に突き進む振動
中心から波紋のように広がって
永
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