そいつのロックンロール/チャオ
 
きている。
そいつは昔ロックンロールは永遠だといった
そいつはそのことを否定しない。
そいつは今だって「ロックは永遠だ」という。
そいつはそれなのに「ロックは死んだ」と呟く
そいつはそのことを「矛盾じゃない」という
そいつはロックンロールを信じたらしい。
そいつが何をどう信じたのかなんか知らない。でも、
そいつが信じたロックは死んでそれでも
そいつは立ち上がった。「往生際が悪い」誰もが口をそろえて言うだろう。
そいつだってそう思う。「ロックは死んだ」だけど、「ロックは乗り越えた」
そいつはそこに立っている。
そいつは愛の拒絶と死への恐怖だけを持って、ロックンロールを信じている
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