リハビリ?/OMEGA
何かを書きたくなった。
自分でもわからないけれど、何かを書きたくなった。
生きることへの諦めというか、死を死として受け入れつつあることの悲しみなのか、喜びなのか。
よくわからない心の動き。
書くことで、それは自分の中でより鮮明にはなっていくことも少なくはない。
母は苦しかっただろうか。
私にはそうは見えなかったけれど、腹の中で凶暴な獣が暴れてる痛みとかあったのだろうか?
死に行く母を、確かに私は抱きしめて、何度も何度も感謝の言葉を伝えた。
伝えたいことは沢山あったはずなのに、同じ言葉を繰り返すので精一杯だったのだ。
母もその言葉に、同じ言葉で返してくれた。
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