みづしらずのはな/あらい
なった鶺鴒
悄然ショウゼンと
犇ヒシと
鋲で打ち付けた表現
売り家
わずかにはなれたところで
守宮、
生け贄にも。
うねりあげるこころを
それで。
行灯。たずねている、
手紙という 名の 濁った蝶だ
そのひかり 蛇だ、
まもなく 躊躇う。
かたちとして 蝙蝠が、しのびよる うみのような
そだてあげる 風に応える、ひらひらとするところ
――天窓越しに とりこまれて。
派手 に 暗い 衛星 が だまって いない
はっきり と した 雪虫 でも 意に 沿わない
井戸裏から 欠けて くる。――
戻る 編 削 Point(1)